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犬猫通信 【Vol.7】

ペットの高齢化問題とペットシッターなどの支援サービスの活用について


ペットの高齢化の現状と主な要因


前回のコラムでは高齢者がペットを飼うリスクについて紹介しましたが、そのなかで人間社会と同様に高齢者が高齢ペットを介護する「老老介護」問題について少し触れました。飼育環境の改善などでペットの寿命は延びており、高齢ペットの飼育問題はもちろん高齢者に限ったことではなく、飼い主のみなさんが遅かれ早かれ直面する問題でもあります。

犬の平均寿命は14.44歳、猫の平均寿命は15.03歳(一般社団法人ペットフード協会「令和元年全国犬猫飼育実態調査」)となっていますが、今は20歳を超えることも珍しくありません。ペットの寿命が延びた要因は色々ありますが、栄養価の高いプレミアムペットフードや犬種・猫種や年齢・病状に合わせたフードが簡単に手に入るようになるなど食生活が改善されたこと、また完全室内飼育により感染症などのリスクが低下したこと、さらに飼育方法などの情報にアクセスしやすくなり質の高い適切な飼育が多くの家庭で行われるようになったことなど、飼育環境の改善が大きな要因となっています。

それに加えて医療環境の改善も大きな要因となっています。飼い主はペットを大切な家族と考え、ワクチンなどによる病気予防に対する意識が向上し、さらに動物医療の進歩により昔は治せなかった病気も治るようになってきました。CTやMRIなどの高度な医療技術が動物病院にも導入されるようになり始めており、今後まずますペットが長生きするようになることでしょう。

ペットが長生きしてくれるのは大変喜ばしいことではありますが、人間同様に高齢になるにつれて様々な病気にかかるリスクも高まってきます。犬や猫の高齢期は8歳前後からと言われていますが、犬種・猫種や持って生まれた体質、飼育環境などによっても変わってきます。一日でも長く幸せな自立した生活をペットに送らせてあげるのは飼い主の責任ですので、日ごろからペットの健康状態に注意を払い、もし高齢期に入った場合の犬や猫の注意すべきサインなどを知っておきましょう。


シニア犬の老化のサイン


一般に小型犬・中型犬は8歳頃、大型犬はそれよりも少し早く6歳頃から老化が始めると言われ、様々な兆候があらわれるようになります。この時期からは食事や運動、気温や環境の変化などにこれまで以上に気を配ることが大切です。老化のサインにいち早く気づいて必要な対処をしてあげることで病気の進行を遅らせたり、大事に至らずに済む場合もありますので、そのサインを見逃さないようにしましょう。

●身体的変化
高齢期に入ると以下のような変化があらわれます。

・目の色が白く濁ってくる
・耳が聞こえにくくなり、反応が鈍くなる
・口臭がする
・皮膚がかさついたり、できものやシミが増える
・毛ヅヤが悪くなり、白髪が増える
・肥満になる

目が白く濁り、視力が低下するのは多くの犬にみられる症状です。見た目でも分かりますが、夜間の散歩や室内でものにぶつかるようになったら注意が必要です。発症から徐々に進行していき、残念ながら完治することはありませんが薬で進行を遅らせることはできますので、気になる症状があれば早めに受診してください。

また、それまでと同じ量のご飯を食べていても運動量や新陳代謝が低下し体重が増えることがあります。長時間の散歩など過度な運動は負担になるので避けた方がいいですが、適度な運動は行い、合わせて食事の管理をしっかり行うようにしましょう。必要なエネルギー量は少なくなり、ビタミンやミネラルを多く摂る必要がありますので、シニア犬用の総合栄養食を与えるようにし、持病がある場合などは獣医師の指示により療法食を与えてください。


●行動の変化
行動にも変化があらわれ、立ち上がるのが遅くなったり、歩く時にふらついたり、段差につまづいたりするようになりますが、さらに以下のような行動がみられる場合は認知症の疑いがあります。

・昼夜が逆転し、夜中に徘徊する
・夜中に単調な声で鳴き続ける
・呼んでも反応せず、飼い主を認識しない
・円を描くようにグルグル歩き続ける
・狭い場所に入りたがる
・これまでできていたことができなくなる

これらの症状があった場合は、単なる老化現象だと放置することなく、動物病院で検査を受けてください。ただし、認知症は他の病気のように症状が劇的に改善することはありませんので、根気よくケアすることが大切です。マッサージやブラッシングでスキンシップを図ったり、散歩に行きたがらない場合もカートに乗せて外に連れて行くなどしましょう。
認知症になると問題行動が多くなり、飼い主にとって世話が大変になりますが、変わらずに愛情をもって接し、一日でも長生きできるようにしっかりケアしてあげてください。ただし、飼い主がストレスを抱えると犬にも伝わりますので、ペットシッターなどの支援サービスを利用し、時には息抜きをすることも必要です。


シニア猫の老化のサイン


猫の老化は犬よりもやや遅く、早ければ8歳頃、一般には10歳頃から始まることが多いと言われていますが、犬と同様に高齢期には身体に様々な症状があらわれ始めます。

・目の色が白く濁ってくる
・耳が聞こえにくくなり、反応が鈍くなる
・口臭がする
・毛ヅヤが悪くなり、白髪が増える
・毛づくろいをあまりしなくなり、抜け毛が多くなる

行動も全般的に鈍くなり、筋肉が衰えて高いところに上らなくなったり、もともと寝て過ごすことが多い猫ですがさらに寝ている時間が多くなります。運動不足になると内蔵や消化機能が低下しますので、食事にも注意してシニア猫用の総合栄養食を与えるようにしましょう。歯も衰えてきますので、場合によっては細かく砕いたり、お湯でふやかしたりしてあげるようにしてください。

また、猫は腎臓の機能が6歳頃から低下すると言われていて、腎不全など腎臓病にかかる非常にリスクが高い動物です。腎臓は一度患うと機能を回復することが難しいので早期発見が非常に重要になります。そのためにも年に最低1回、できれば2回の健康診断を受けることをお勧めします。腎臓病になった場合は獣医師の指示に従い、必要であれば療法食を与えてください。水分補給も大事になりますので、常に新鮮な水を用意し、いつでも飲めるようにしておきましょう。

また、犬よりも確率は低いですが、猫も認知症になる場合があります。ただし、犬のように問題行動を起こすことは少なく、寝て過ごす時間がさらに増えるようになることが多いので飼い主が気づかないこともあります。夜鳴きや徘徊などの症状があらわれることがありますが、その場合も愛情を持ってケアしてあげてください。


飼育環境を整える


犬、猫ともに言えることですが高齢になると筋肉が衰えて足腰が弱くなったり、柔軟性が低下して行動が鈍くなったり、怪我をしやすくなります。さらに視力や聴力が衰えたりもしますので、生活しやすい環境を整えてあげる必要があります。

健康な犬や猫でもフローリングなど滑りやすい床では踏ん張りがきかず、走り回って滑ったり転倒したりしますが、特に高齢のペットの場合はそれが怪我に直結し危険ですので、滑らないマットやタイルカーペットなどを敷いてあげましょう。猫の場合は高いところに飛び乗ったりすることもすることもできなくなるので、ベッドは低いところに置き、その近くに食事や水を配置するなどしてください。

また、高齢になると排泄をコントロールできなかったり、足腰が弱くなってトイレに間に合わず粗相することがありますので、通常トイレは生活スペースから離れた場所に置くのが望ましいですが、失敗することが増えたら生活スペースの近くに置いてもいいかもしれません。それでもうまくいかない場合はマナーベルトやマナーパンツの利用も検討しましょう。
さらに、体温調節機能が低下してくるので、室温は適度な温度を保つようにしてください。


以上のようにペットは年齢を重ねるにつれて老化に伴う衰えや病気など様々な困難が生じてきますが、飼い主にとっても世話の手間が増え、いくらペットに対する愛情があってもそれがストレスになってしまうこともあります。そういう時は一人で抱え込むことなく、家族や知人など周囲の協力を得て、それでも難しい場合はペットシッターなどの外部の支援サービスの利用をご検討ください。

2021.2.8


【犬猫通信<コラム> index】
vol.1:飼育放棄からペットを救う!? コロナ禍のペットブームのあとペットシッターが必要とされるワケ(2020.11.13)
vol.2:足立区・葛飾区では災害時にペットとの「同行避難」が可能です(2020.11.20)
vol.3:足立区・葛飾区の年中無休・24時間・夜間対応の動物病院を知っておこう(2020.11.27)
vol.4:足立区・葛飾区が発信しているペットのお役立ち情報(2020.12.4)
vol.5:足立区・葛飾区のおすすめドッグランと利用時の注意点(2020.12.11)
vol.6:高齢者の多い足立区と葛飾区、シニア世代がペットを飼うときに潜むリスクとは(2020.12.25)
vol.7:ペットの高齢化問題とペットシッターなどの支援サービスの活用について(2021.2.8)



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